栃木県佐野市にある「とん久」。
創業50余年の老舗とんかつ店。
栃木県産もち豚を揚げ、創業当時より継ぎ足す特製とんかつソースでいただくとんかつが秀逸。
一品ものも充実し、揚げ物だけでなく刺身なども隠れた人気メニューでお酒にもよく合う。
今回はそんな「とん久」に行ってみた。
とん久
今回訪問したのは栃木県佐野市若松町、両毛線・東武佐野線佐野駅より徒歩3分にある「とん久」。
1970年創業のとんかつ専門店。
山本店主は30年前(1994年)に先代より跡を継ぐ2代目店主で、奥様と2人で切り盛りする。
駅からも近く利便性抜群で、遅くまでやっているので食事だけでなくお酒を飲みがてらなんて利用にも重宝しそう。
とんかつを看板メニューとするが、刺身などの海鮮も充実していて人気だそう。
お店で使用する特製ソースは創業当時より継ぎ足し続ける秘伝の品で、とんかつとの相性も抜群だという。
駐車場
駐車場は店舗東側のT字路角にある専用駐車場におよそ4台駐車可能。
2本ののぼり旗に挟まれたエリアはお店の敷地ではないので駐車場しないように気をつけよう。
とん久の店内
リフォームされているようで、年季を感じさせない綺麗な店内。
一部雑然と置かれた荷物が人によっては気になるかもしれないが、そういうところにらしさ感じて安心する。
正面に厨房があり、その手前にカウンター席が6席。
右手に2人掛け、4人掛け、6人掛けのテーブル席が各1卓ずつ。
上階には宴会用の座敷もあるようだ。
卓上調味料は、特製とんかつソース、ウスターソース、醤油、一味唐辛子。
とん久のメニュー
利用方法
- 案内された席に座る
- お茶orお冷をお好みで用意してくれる
- 口頭にて注文
- 食後は厨房横のレジにて精算撤収
とん久行ってみた
訪問したのは2024年8月23日19時半過ぎ。
恰幅の良い店主と女将さんが出迎えてくれる。
先客は地元の飲み仲間的な集まり6名1組のみだが非常に賑やかな店内、後客はなし。
注文を済ませると、店主の職人気質感じさせる所作を眺めながら時間をつぶす。
店内にラードの芳醇な香りが漂い、一気に空腹感が増してくる。
記事内に掲載の全ての情報は訪問時点のものです。
最新の情報を保証するものではありません。
ヒレカツ松定食
今回チョイスしたのはヒレカツの松定食。
松竹梅とランクがあり、ランクにより豚肉の量が変わってくる。
松は150gの豚肉を使用したとんかつ。
定食にはメインの他、ご飯(おかわり可)、味噌汁、漬物が付いてくる。
創業以来棒状にこだわるヒレカツのとんかつ、山盛りの千切りキャベツにトマト、ポテトサラダ。
輪切りレモンやカラシが添えられている。
絶妙な桜色した断面は、とてもジューシーで肉汁が溢れ出している。
中まで火の通らない絶妙なタイミングで油から取り出し、余熱でじっくりと火を通すという職人技があってこそ。
まずは味噌汁で喉を潤す。
わかめととうふ、ミツバの味噌汁でダシ感と味噌のコク濃厚な味わいが沁み渡る。
ミツバの香りもよいアクセント。
さっそくとんかつに特製とんかつソースをかけ、カラシを添えいただこう。
パン粉の芳ばしい香りとラードの上質な香りとともに甘味旨みが口腔内に広がる。
程よく粗めで薄めな衣なので余分な油を吸っておらず、クドさもなくサクサクとした食感も心地よい。
なにより嫌な油臭さというか豚臭さが全くない。
どうりでとんかつの店特有の、お店に入った時に独特のクセある香りやテーブルなどのベタつきもないわけだ。
肉は適度に厚みのある棒状なので肉感をふんだんに感じられ、非常に柔らかくなめらかな口当たりで噛むほどに肉の旨みと甘味があふれる。
特製のとんかつソースはトロリとしたテクスチャーで、程よい甘味とコクがあり、スパイス感も強すぎないのでたっぷりかけてもとんかつの邪魔をしない。
ツンとくるカラシの刺激もたまらない。
ご飯はしっとり柔らか系で好みが分かれそうだ。
ご飯が進み過ぎて完食してしまったので女将さんにおかわりをもらい、残り半分はレモンを絞っていただこう。
レモンの酸味がさっぱりとして後半も飽きさせない。
千切りキャベツにソース、さらにポテトサラダ混ぜ合わせたらこれで立派なおかず。
大根とキュウリの漬物は、パリポリと食感心地よく酸味がきいていて口腔内のリセットに最適。
程よく満腹ごちそうさま。
最後は店主に笑顔で見送られお店を後にする。
最後に
栃木県佐野市にあるとん久に行ってみた。
ファーストインプレッションは老舗独特の空気感はあったが、とても良い感じでまた来たいと思わせる雰囲気のお店だった。
老舗ならではの確かな味、クセない上質な油で揚げたとんかつが絶品。
佐野駅周辺にはこんな良い店があったのか、なかなか侮れないなと感じさせるお店。