茨城県結城市にある麺や杉寅。
佐野市の名店田村屋出身の店主営む佐野ラーメンの味わえるお店。
水曜日は花椒や辣油がきいた『痺辛麻婆麺』が味わえる麻婆Dayが開催される。
今回はそんな店主の原点のひとつとも言える『痺辛麻婆麺』を味わうべく麺や杉寅に行ってみた。
麺や杉寅
今回訪問したのは茨城県結城市、水戸線結城駅より車で3分にある麺や杉寅。
2023年8月22日にオープンしたこのお店、多くの佐野ラーメン店を輩出した名店田村屋出身の杉村店主が営む。
醤油や塩系のあっさりとしたスープに手打ち麺を使用した、王道の佐野ラーメンを看板メニューとする。
水曜は麻婆Dayと称し、店主が鎌倉に店を構えていた「ふじ Kamakura」時代より提供されていた、花椒や辣油ガッツリきいた汁なしの『痺辛麻婆麺』をメインに営業される。
駐車場
駐車場は店舗横に3台、斜め向かいの駐車場31番〜34番の4台が駐車可能。
麺や杉寅の店内
こじんまりとした店内。
右手に厨房があり、その手前にカウンター席が2席。
窓際に4人掛けのテーブル席が2卓、奥の小上がりに4人掛けの座卓が1卓のみ。
卓上調味料は、醤油・酢・花椒・辣油・胡椒。
麺や杉寅のメニュー
麻婆Day仕様
利用方法
店舗入り口に記帳表、右手壁沿いに待ち用の椅子も設置されている。
- 満席時は記帳して外で待機、呼ばれたら店内へ
- 案内された席に座る
・水はセルフサービス - 席にて口頭注文
- 食後は厨房出入り口付近のレジで精算撤収
麺や杉寅行ってみた
訪問したのは2024年7月31日の昼時。
仕事で近くに来ていたので、やっと念願の水曜麻婆Dayを堪能することができる。
先客は1組2名、後客2名。
店内気温も若干テンション高め。
全部のせ痺辛麻婆麺
今回チョイスしたのは全部のせ痺辛麻婆麺。
店主が惚れ込んで足しげく通ったという、東京九段下にある源来酒家の麻婆麺をオリジナルで作り上げたという渾身の一品。
麻婆餡たっぷりの汁なし麺タイプ。
全部のせはトッピングのチーズ、温玉、パクチーが全部のったスペシャル仕様。
絶対正解のライス並を追加で注文。
豆腐や挽肉たっぷりの麻婆餡にチーズがたっぷりと、そこに自家製辣油に青山椒と赤山椒が結構ガッツリかけられている。
そして中央には温玉、粗くカットしたパクチー、ネギ、糸唐辛子。
まずは麻婆だけでいただいてみよう。
濃厚な旨み蓄えたドロドロでハード系な餡がしっかり絡みつく。
口に含むと青山椒のフレッシュな香りが鼻腔を抜け、後から赤山椒と思われる熟成されたフルーティーな香りが追いかけてくる。
痺れ感はそこまで強烈ではなく意外とマイルドな口当たり、辣油は辛味をしっかり感じるがただ辛いのではなくコク深く全体的な旨みのポテンシャルを引き上げている。
豆腐はふんわりトロリとした口当たりで、たっぷりの挽肉の旨みに豆板醤など醤系の辛味や濃厚なコク感じる。
さらに痺れ感も手伝って塩味をガツンと感じ、椎茸を加えていることにより挽肉の旨みもより一層引き立ち無性にご飯が欲しくなってくる。
まさに四川麻婆らしさ感じる味わい。
とろーりと溶けたチーズのマイルドな風味もよいアクセントにきいている。
麺は自家製の中太麺。
もっちりとしたコシの強い噛み応えで、啜るたびに濃厚な餡がガッツリ絡みつく。
啜り心地も良く、山椒の爽快感が突き抜ける。
ネギのシャキシャキとした食感と香ばしい風味も、濃厚餡に良いアクセントにきいている。
今度は温玉を崩して麺に絡めて食べてみよう。
一気にマイルドな味わいに変化し、四川ならではの鮮烈なカラシビ感ある一杯の中で癒しのひと時を与えてくれる。
さてそれでは本命パクチーと一緒にいただこう。
粗めにカットしてあるので、パクチーならではのクセある香りがきわだつ。
このクセ感が、麻婆の旨みをさらに一段階高みに押し上げてくれる。
今度は備え付けの辣油と花椒を加えてカラシビ感ブースト。
辣油はペースト状なので辛味が鮮烈、花椒の爽やかな香りとビリビリとくる痺れがたまらない。
花椒は粗めに挽いてあるので、時折口腔内で砕けて鮮烈な風味を感じさせてくれる。
そして何より最後まで熱々で味わえるので、カラシビ感も手伝って自然と汗も噴き出てくる。
ガッツリとしたカラシビ感きいた四川麻婆が好きな人は、序盤から自家製辣油と花椒を加えてもいいかもしれない。
〆の麻婆丼が最高
おいしさのあまり気づいたら麺がなくなってしまい、麻婆豆腐だけが大量に残る。
そのまま食べてもいいのだが、やはり〆は麻婆丼へのクラスチェンジは外せない。
ご飯の上に麻婆庵をたっぷり、そこに花椒をかけて最後にパクチーを添えればセルフ麻婆丼の完成だ。
まぁ最初から答えは出ていたが最高。
個人的に言わせて貰えば、ここまでがワンセット、ここまで食べて麻婆麺の完成といっても過言ではない。
そしてこのご飯に合うか合わないかで、麻婆麺の真価が問われるといってもいいくらい。
※個人的主観マシマシ
すなわちこの麻婆麺は大正解ということだ。
最初のひとくちを食べた瞬間にご飯おかわりしようかなと思った時もあった。
結構ボリューミーで満腹感あるので、お腹に余裕がある人は〆の麻婆丼も試してみてほしい。
最後に
茨城県結城市にある麺や杉寅に行ってみた。
今回はレギュラーメニューではなく、水曜限定の痺辛麻婆麺を食べてみた。
カラシビ感しっかりの四川風で、コクがあり深みのある多次元的な味わいが非常に奥深い。
嫌な辛さではなく爽快感のある辛さなので、非常に心地よい余韻を感じることができ、自然と食べる手が止まらない。
なんか気づいたら「あれ?もう麺なくなっちゃったの?」なる瞬間をきっと味わうことだろう。
それくらい無心になって食べ進めてしまう一杯だ。
カラシビ感の向こう側にある旨みを感じ、その余韻のあとに再びカラシビ感がやってくる。
水曜日にしか味わえない美味さの無限ループを感じに麺や杉寅に行ってみないか?