カレーライス、それは国民食とも謳われる、具材たっぷりの濃厚ソースをご飯とともに味わう日本では老若男女問わず人気の料理のひとつだ。
その起源はインドの混合スパイス「マサラ」に遡る。
18世紀後半、インドがイギリスの植民地だった時代にヘイスティング(後の初代ベンガル総督)によりイギリス本国に持ち帰られたものが、1706年創業のイギリスの食品メーカー「クロス・アンド・ブラックウェル社」により19世紀初頭にカレーパウダーとして商品化されたのがカレーライスの始まり。
その後カレーパウダーに小麦粉が加えられた「ルゥ」を使用した西洋風カレーに進化、そして19世紀後半に西洋風カレーが初めて日本にやってくる。
19世紀後半より文明開花の名の下に洋食屋が数多く開業、それにともない日本独自に進化したカレーライス(ライスカレー)が誕生する。
その始まりは肉じゃがだったとされ、そこにカレールゥを加えることで日本ならではのお馴染みの姿となったとされる。
そんなカレーライスを国民食まで昇華させたキッカケが、1926年に浦上商店(後のハウス食品)が販売開始した缶入り粉末カレー「ホームカレー(のちにハウスカレーに改名)」。
これを契機に食品メーカー各社がカレー粉を発売、戦後の1950年に初めて現在の固形スタイルのカレールゥが誕生すると爆発的に家庭へと普及し、日本独自に進化したカレーライスが国民食へと昇華した。
そんなカレーライスも作り手によって千差万別、地域によって独自の進化を遂げたもの、日本ならではの進化を遂げたものなど多数存在する。
今回は日本らしさを活かした、鰹節とキノコの出汁きかせた「和だしきいたキノコチキンカレー」を作ってみた。
和だしきいたキノコチキンカレー
早速用意した材料はこんな感じ。
レシピ
- 赤缶カレー(中辛) 1袋
- ジャワカレースパイシーブレンド 1/4個
- しいたけ 1パック
- しめじ 1パック
- 玉ねぎ 2/3個
- 鶏もも肉小間切れ 150g
- ニンニクチューブ 大さじ1
- ショウガチューブ 大さじ1
- 鰹ぶし 30g
- 水 700ml
- サラダ油 大さじ1
今回は余っていたカレールーを利用した。
作り方
手順
- 具材をカット
- 沸騰したお湯に鰹節を加え2分ほどおく(鰹節は他で再利用できる)
- 鍋に油をひいて玉ねぎを炒める
- 鶏肉・ニンニク・ショウガ加えて肉を炒める
- だし汁・キノコ加えて沸騰後、弱火で8分煮込む
- カレールーを溶かし弱火でとろみ出るまで煮込み完成
玉ねぎはくし切り、しいたけは7mm厚ほどにカットし軸は石づきを取り適度にカット、しめじは石づきをとりほぐしておく。
鶏肉はカット済みを購入したのでそのまま使用。
鍋に水を沸騰させたら一度火を止め鰹節を加えたら2分ほどおいておく。
出汁がとれたらザルなどで鰹節を取り除いておく。
鍋にサラダ油(大さじ1)を加えて、透明度が出るまで炒める。
鶏肉、チューブニンニク(大さじ1分)、チューブ生姜(大さじ1)を加え、鶏肉に軽く火を通しておく。
出汁、キノコを加えて沸騰したら弱火で8分ほど煮込む。
一度火を止めて、カレールーを加えてしっかり溶かす。
弱火でとろみが出るまで煮込んだら完成。
皿に盛り付け、お好みでパセリを振れば出来上がり。
和だしきいたキノコチキンカレー食べてみた
これが今回作った、和だしきいたキノコチキンカレー。
キノコたっぷり贅沢。
さっそく食べてみる。
口に含むとスパイシーな香りが鼻腔を刺激する。
鰹節のイノシン酸とキノコのグアニン酸溶け出す、和出汁感に旨み濃厚で、ピリリと辛いスパイシーな味わいが絶妙な一体感。
キノコはプリプリとした食感、鶏肉は柔らかく、パセリの芳醇な香りのアクセントが具材とよく合う。
最後に
鰹節やキノコの旨みが溶け出す、和テイスト感あるチキンカレーを作ってみた。
具材の種類は少ないけど、濃厚で後引く旨さ。
キノコたっぷりなので食べ応え感あってライスもすすむ。
実は当初の予定では蕎麦屋のカレーうどん的なものを作ろうかと思っていたが、うどんを買い忘れて急遽方向転換したが正解だった。
マイルドなカレールーを使えば出汁感も強くなるので、お好みでカスタイズしよう。