東京池袋にある油そば鈴の木。
日本一アンチの多いラーメン店として有名な油そば専門店。
非常にクセのある「りゅう社長」のキャラクター性もあるが、「美味しくなかったら全額返金」というパワーワードも話題となり数々のYouTuberやインフルエンサーにも注目されるお店。
油そばが嫌いな店主が、自ら好きと思える油そばを独学で研究し完成した一杯を提供している。
中でも「辛まぜそば」が名物の一杯だ。
今回はそんな油そば鈴の木に行ってみた。
油そば鈴の木
今回訪問したのは東京都豊島区池袋、池袋駅「C1出口」より徒歩1分にある油そば鈴の木。
さいたま市にあった人気店「油そば SUZUNOKI」が4年8ヶ月の営業ののち、2022年2月10日に池袋に移転オーブンさせたお店。
名前の由来は、りゅう社長の人生の恩人が営んでいた喫茶店「鈴の木」から命名。
元々油そばが嫌いな店主が、油そば専門店を、しかも飲食業界未経験から、ネットの動画などで独学で勉強してオープンに至るというところが異端児すぎる。
ブラックをベースにゴールドの文字が非常に目をひく
自分が「好き」と思える油そばを出せたら自信が持てるはずというところから始まり、今まさに自分が好きと思える油そばを武器にラーメン激戦区東京で戦っている。
なんとこのお店、8年間で11もの店舗が撤退したという曰くつき物件「ラーメン店の墓場」に店を構える。
人とは違った視点を持つりゅう社長ならでは、独学素人がそんな場所で成功してやろというじゃないかというアグレッシブ精神で気づけば来年(2025年2月)で移転から3周年を迎える。
店頭には「美味しくなかったら全額返金 美味しかったら猛威杯のお店」と大々的に掲示されている
オープン当初はアンチから誹謗中傷も多かったといい、存続の危機を感じて誕生したのが、その受け皿となる「りゅう社長」というキャラクター。
その戦略も見事ハマり、SNSや動画配信などでバズることも少なくない。
鈴の木といえば、非常にクセの強い「りゅう社長」というキャラクターのイメージが強いが、実は努力家で人気店の行列を調査するなどリサーチなどを日々行い、立地や人気・味などの相関性を研究しているそう。
そんな研究熱心な店主が営むお店だ。
油そば鈴の木の店内
奥行きのあり、明るく清潔感のある店内。
左手壁沿いに厨房、それを囲むようにL字のカウンター席が17席。
卓上調味料は、ニンニク、粉チーズ、マヨネーズ、酢、ラー油、ブラックペッパー、辛ダレ。
店内右手少し進んだところに券売機が設置されている。
詳細
- 現金のみ対応
- 2000円紙幣まで対応
- 新紙幣使用可
券売機横にはセルフの給水機、追い飯の炊飯器が設置されている。
レンゲ、紙エプロン、ティッシュなどもあり。
追い飯注文時は、炊飯器よりセルフで1杯分盛り放題。
調子にのって盛り過ぎて食べた残した場合は、罰として一発芸をしてSNSに動画配信されるので食べられるだけにしよう
店内奥にはりゅう社長の愛車が駐輪されていた。
油そば鈴の木のメニュー
利用方法
- 券売機で食券を購入
- 空いている席に座って券売機を上部カウンターへ提示
・水は給水機よりセルフサービス
・追い飯注文時は、提供された茶碗にセルフで1杯好きなだけ盛り放題 - 卓上調味料で味変を楽しみつつ味わう
- 食後は上部カウンターに食器を置いて撤収
・ゴミはゴミ箱へ
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油そば鈴の木行ってみた
訪問したのは2024年10月2日14時半ごろ。
ピークを過ぎた時間帯ながら先客1組3名。
麺茹で5分なので、注文を済ませて待つこと6分ほど、店員さんの「下からガッツリまぜてください」というお馴染みのセリフとともに提供。
辛まぜそば+追い飯
今回チョイスしたのは、看板メニューの辛まぜそば+追い飯。
トッピングは、青ネギ、マヨネーズ、チーズ、フライドガーリック、刻み玉ねぎ、辛ダレ。
辛ダレはその日の唐辛子のコンディションによって辛さが変わるそう。
まずは下からガッツリ混ぜて、スープと辛ダレをしっかりと絡める。
それではさっそくひとくち。
麺はモチモチ食感の中太麺で、辛ダレ、スープ、トロリと溶けたチーズがしっかり絡む。
ピリリとしっかり辛い唐辛子の辛味とほんのり酸味きいている。
スープは鶏ベースに豚や香味野菜の風味濃縮したもので、コク旨感をブーストさせる。
油も加えられてはいるが、スープのおかけでジャンクな見た目の割にマイルドで上品な味わいだ。
フライドガーリックの旨み、とろけるチーズのコク感にマヨネーズの風味相まって濃厚。
刻み玉ねぎは瑞々しくシャキシャキとした食感で、ほんのり辛味が良いアクセントにきいている。
今度は卓上調味料で味変も楽しんでみよう。
粉チーズとニンニク、辛ダレを追加したら再び底からガッツリ混ぜていただこう。
粉チーズの風味に食欲そそられる。
チーズでコク、ニンニクで旨みがブーストされ、ガツンとくる辛ダレの辛味に一層ヤミツキ感が増して箸がすすむ。
無心になって食べ進めれば、5分ほどで完食。
〆は追い飯チャンス。
せっかくの盛り放題、ここはやっぱり漫画盛りでしょう。
追い飯は自分の腹のキャパを考えて食べられる量で!!
残ったタレにライスイン。
しっかり絡めていただこう。
すべての旨みが濃縮したタレが抜群に旨い。
このままでもいいが、せっかくなのでマヨネーズとブラックペッパー、辛ダレ少々加えて味変。
この辛ダレか旨いんだ、加えれば加えるほど旨さのポテンシャルが跳ね上がる。
でもガチで辛いので、辛さに耐性が無い人はほどほどに。
思わず手を挙げて「おいしかった」とコールしてしまいそうになったが、食べすぎると美味しいものも美味しくなくなるのでこのまま撤収。
最後に
東京池袋にある油そば鈴の木に行ってみた。
訪問時はりゅう社長不在で残念だったが、噂の『辛まぜそば』を食べてみた。
美味しくなかったら忖度なしに返金要求も辞さなかったが、そんなことは杞憂だった。
ガッツリとした辛味と濃厚な旨みが絶妙に絡み合い、それでいてマイルドでクドくないのでペロリといける。
〆の追い飯も抜群で、お腹のキャパに余裕があるなら注文不可避といってもいいくらい。
「新○、それ油そばやない、まぜそばや」と思うかもしれないが、ラーメン業界も日々進化を遂げている。
固定観念にとらわれずオリジナリティあふれる一杯を生み出す、こういう努力こそが大事なんじゃないだろうか。
何でもかんでも貶すのではなく、寛容な心を持つことも忘れてはいけない。
そんな油そば鈴の木の一杯、みごとに好みに刺さったのでまた機会があったら味わってみたい。