オリエンタルの即席ハヤシドビーを知っているだろうか?
愛知県にあるインスタントカレー(即席カレー)を手がける株式会社オリエンタルが販売する、即席カレーの姉妹品のひとつ。
株式会社オリエンタルは愛知県稲沢市にて1945年(昭和20年)創業の食料品販売を手がける会社。
戦前より普及しはじめていたカレーだが、炒めた小麦粉にカレー粉を混ぜてルゥを作るところが始めるという敷居の高いものだった。
そこに着目したのが、創業者である星野益一郎氏。
調理方法をもっと簡単にできないものかと考案されたのが、あらかじめルウと調味料を合わせた粉末状のカレールゥ。
こうして生まれたのが、1945年11月に販売開始された日本初の本格的なルゥタイプのインスタントカレー「オリエンタル即席カレー」。
あんぱん1個が5円の時代に、5皿分35円という価格帯ながら全国的に大ヒット、昭和40年代まで黄金時代が続いた。
主流が固形ルゥになるなか黄金時代も終わりをつげ苦戦を強いられたが、今もなおこの粉末ルゥにこだわり続けている。
愛知県ではソウルフード的な、県民に馴染み深いオリエンタルのカレー。
今回そのひとつ「即席ハヤシドビー」を作ってみた。
即席ハヤシドビー
今回手に入れたのは株式会社オリエンタルの販売する「即席ハヤシドビー」。
小麦粉をじっくり炒め、トマトをふんだんに使用したハヤシライスとデミグラスのハイブリットのようなルゥ。
ハヤシライス、ハンバーグやステーキのソースの調味料などとして使用できる。
粉末ルゥ自体は、カレー粉のスパイシーな香りというよりはデミクラスソースの香りに近い。
即席ハヤシドビーの詳細
※1皿分(ルゥ19g)あたり
ハヤシドビーの作り方
さっそく用意した材料がこれ。
レシピ
- 即席ハヤシドビー 1/2個
- 牛肉切り落とし 120g
- 玉ねぎ 中1個
- 水 325ml
- バター 50g
鍋でバターを熱し溶かしておく。
玉ねぎわ半分にカットし5mm幅ほどにカットした玉ねぎを加え、バターを絡めながら軽く炒めたら肉を加える。
肉に火がとおり、玉ねぎもしんなりとしてくるまで炒める。
水を加えてフタをして沸騰したら中火で5分煮込む。
一旦火を止めて、ルゥを加えてよく溶かす。
弱火で5分煮込んだら完成。
ハヤシドビー食べてみた
完成したのがこれだ。
一般的なカレーよりも明るめなブラウン。
見た目はシンプルに牛肉と玉ねぎだけのハヤシライスといった感じ。
さっそく食べてみよう。
クリーミーで小麦の存在を感じる。
香りはハヤシライスとデミグラスソースの中間のような香りで、カレー粉のスパイス感もほどよく感じる。
コクがありトマトの風味や酸味がきいていて、どこか懐かしい味わいがする。
玉ネギの甘みとコク、牛肉の旨みが加わることで初めて完成されるこの独特の味わい。
そして後から感じるバターの風味の余韻も手伝って、素朴な味わいなのに非常にクセになる美味しさだ。
最後に
オリエンタルの即席ハヤシドビーを食べてみた。
ハヤシライスとデミグラスソースの中間のような独特の味わいで、シチューようにクリーミーな口当たりが特徴的。
どこか懐かしく、学校給食で出たカレーを思い出す。
なんだかクセになる味わいがたまらない。