愛知県名古屋市にある「とんちゃんや ふじ」。
名古屋のソウルフードとんちゃんを味わうことのできる焼肉店。
とんちゃんとは、いわゆる豚のホルモン焼きのことで、赤味噌で味付けしたものが名古屋では主流。
下町らしさ溢れる昔ながらの外観に赤提灯がなんとも風情あってたまらない。
今回はそんなとんちゃんの味わえる人気店、とんちゃんや ふじに行ってみた。
とんちゃんや ふじ
今回訪問したのは愛知県名古屋市中区大須、地下鉄鶴舞線 大須観音駅から徒歩5分ほどの裏通りにひっそり佇むとんちゃんや ふじ。
2001年6月1日創業のこのお店、昭和レトロ感じるなんとも哀愁漂う外観は平成オープンとは思えない年季の入りようだ。
実はもとは喫茶店「ふじ」として営業していたお店が業態転換しオープンさせたもので、言われてみれば確かに喫茶店っぽさを感じる。
なんか焼肉屋っぽくないなと感じた違和感もすっきりした。
喫茶店「ふじ」時代に近所付き合いのあったとんちゃんの名店と謳われた「岡ちゃん」、そのお店が閉店するにあたり、なんとか名店の味を残したいという想いから秘伝のタレを受け継ぎ復活させたのがこのお店。
岡ちゃんとは、芸能人などもお忍びでやってくる、名物毒舌かぁちゃんの営む大須で40年ものあいだ親しまれてきたお店。
とんちゃんやと言えばの赤提灯が軒先に吊るされ、店に入る前から気分が高まる。
2018年4月6日に店舗隣に2号店(はなれ)もオープンし、本店では昔ながらの暑い店内で煙まみれで味わうスタイルなのに対して、はなれでは、空調が効いた無煙の快適空間で味わうこともできる。
とんちゃんや ふじの店内
昭和レトロな雰囲気漂う店内。
席は4人掛けのテーブルが4卓、奥に7人は利用できそうなテーブル席が1卓のみ。
煙に燻されて変色した壁面、複数の換気扇に窓は全開でひとたび網に肉が置かれれば白煙に包まれる。
もちろんエアコンは用をなさないのでついてはいない。
世の中、服への匂い移りも気にすることなく涼しい空間で焼肉が楽しめる無煙ロースターが主流な中で、シンプルに焼き網にガス火というオールドスタイル。
だがそれがいい、それらすべてを含めた「らしさ」が最高なんだ。
卓上調味料は唐辛子と塩のみ。
とんちゃんや ふじのメニュー
利用方法
- 来店時に一度外に出て、張り紙の店内環境についての説明を受ける
・はなれが良ければそちらに案内される - 席の準備が完了したら店内に呼ばれ、案内された席に座る
- 注文用紙に注文を記入して店員さんを呼んで手渡す
- 焼き網の熱気と立ち込める煙の洗礼を受けつつとんちゃんを堪能する
・卓上の唐辛子は必ず小皿に移してつけながら食べる※網での直がけ禁止
・カルビは脂が多いので網にのせるのは3枚まで - 食後は席で精算して撤収
とんちゃんや ふじ行ってみた
訪問したのは2024年9月29日18時前。
店内には先客1名、はなれは結構混雑している様子。

さっそく注文用紙にオーダーを記入して店員さんに手渡す。
待つこと3分程度、舞台は整った。
注文したのはチューハイレモン、きゅうりの漬物、めし(中)、とんちゃん(塩)、とんちゃん(味噌)、カルビ。
まずは大人の清涼飲料水で喉を潤す。
硬派なチューハイのビターでキレのある味わいに、絞ったレモンの爽やかなアクセントきいた一杯が乾いた喉に染みる。
とんちゃん(塩)
まずはとんちゃんの塩から。
皮から焼いて身が縮んで肉の色味がかわってきたら、焦がしすぎてはいけない、軽く表面焦げるくらいまで焼くのがちょうどいい。
そしたら脂身をさっと焼いて脂が溶け出してきたら食べ頃だ。

外はパリっと中もっちりで、ぷっくりとした脂がトロリと溶け出す。
噛むほどに旨みあふれ、香ばしい焦げの風味と塩気に大人の清涼飲料水もグビグビいける。
塩だとシンプルゆえに肉の風味が気になりそうだが、そんなことは一切ない。
唐辛子をつけて食べれば、ピリッとした辛味のアクセントに旨みも引き立つ。
とんちゃん(味噌)
これぞ元祖の味、秘伝の味噌で味付けした名物の一品。
味噌ダレが焦げてパチパチというくらいまでしっかり焼く。
皮が焦げるくらいに焼いたら、脂身が溶け出すくらいまで焼いて、焼いて焼きまくる。
油断するとすぐに黒く焦げてしまうので大事に育ててやらないといけないが、十分育ったホルモンは余分な脂が落ちて旨みも濃縮するというもの。
秘伝の味噌ダレは濃厚で甘辛な味わいでコク深い。
焦げの芳ばしさと苦味により一層深みも増し、肉の旨みを引き立てる。
そして何より、この脂と味噌の相性がやばい。
それでいて濃厚だがクドくなく、いくらでも食べられそうだ。
そしてご飯がモリモリいける。

ていうかこうして記事を書いている今でも、あの味を思い出してご飯が欲しくなってくるほど。
これに唐辛子をつけるとピリッとした辛さのアクセントが味噌ダレのポテンシャルを跳ね上げる。

きゅうりの漬物
とんちゃんを味わいなが、途中に箸休め的にきゅうりの漬物をつまむ。
通常はきゅうり2本分だが、これは1本分にしてもらったもの。
たぶんきゅうりの浅漬けに醤油ダレとハイミーあたりをかけたもの。
シャキシャキで瑞々しいきゅうりが癒し。
甘みがあり、ダシの旨み感じる一品。
これも必食の一品といって間違いないだろう。
カルビ
最後はカルビ。
あらかじめ焼き肉のタレ的な味付けがされているようだ。
当然豚なので、片面焼いて表面白くなってきたもう片面も焼いてしっかり火を通す。
焼肉ダレにつけていただこう。
肉厚ジューシーで噛むほどに旨みがあふれる。
甘辛なタレがまた安定の旨さ。
当然ご飯はモリモリいける。
唐辛子を加えると尚旨し。
最後に
名古屋の人気店とんちゃんや ふじに行ってみた。
店内に立ち込める煙、エアコンはなく暑い店内で無心になって焼肉にいそしむ。
なんともいえないノスタルジックな雰囲気がたまらない。
訪問した日は9月末だというのに日中は真夏日、こんな日は特に店内が暑い、おまけに煙いから軽い試練。
だがそれがいい。
汗をかきながら目の前の網で焼いた肉を頬張り、大人の清涼飲料水をグビグビといった時の高揚感はやみつきになる。
名古屋のソウルフード『とんちゃん』、名古屋に来た際には是非一度味わってみてほしい。