栃木県栃木市嘉右衛門町にある中華そば とちの葉。
同市内にある人気店「麺堂HOME」を生んだ栃木氏により、新たなブランドとして立ち上げた割烹スタイルの中華そば店。
店主の師匠である長野の麺道麒麟児 星博仁氏仕込みの麒麟児イズム感じる淡麗な一杯を味わうことができる。
今回はそんな中華そば とちの葉に行ってみた。
目次(タップできる)
中華そば とちの葉
今回訪問したのは栃木県栃木市嘉右衛門町、東武線新栃木駅より徒歩13分、昔ながらの街並み残る例幣使街道沿いにある「中華そば とちの葉」。
伝統的建造物群保存地区に指定されるエリア、歴史的な建造物「見世蔵」の一角に店を構える。
長野の人気店「麒麟児」の代表であり、2023年4月に惜しまれつつ閉店した「ほし乃」の店主であられた星 博仁氏の弟子にあたる、栃木市の人気店「麺堂HOME」の栃木店主が挑む新たなブランドとして、2023年8月8日にオープンしたお店だ。
※ちなみに現在「麺堂HOME」は、店主のお弟子さんである大山氏が店長を務めている。
麒麟児イズム感じる、鶏と水のみでつくる淡麗な純鶏系スープを主体とする一杯をメインに扱う。
オープンにあたり、ブラッシュアップのために師匠より再指導を受けたほどの気合の入れようだ。
ヒノキ薫る上質な空間でいただく一杯は、いつもと違った特別感がある。
中華そば とちの葉の店内
伝統的建造物群保存地区に長く眠っていた見世蔵。
街道周辺エリアを中心に観光地として再開発され、その一環としてリノベーションされた建物。
天井を支える大きな梁、石畳の床が雰囲気満点だ。
店舗は建物に入った右手にある。
石畳の通路沿いには席が複数用意されているので、ゆったりと待つことができる。
夏場など炎天下で外に並ばずに済むのは非常にありがたい。
入り口左手に受付カウンターがある。
給水用のポットも設置されている。
横長の店内にカウンター席が8席のみ。
カウンターには栃木店主夫妻が立ち、その所作を間近で見られるというサプライズ感がたまらない。
駐車場
お店専用の駐車場(昭和町1-5)はお店から徒歩3分(170m)ほどのところにある。
10台ほど駐車可能。
駐車場が埋まっている場合は、近くにあるKAEMONBASEの駐車場(嘉右衛門町2)も利用可能。
7台ほど駐車可能。
ちなみに画像右の砂利のスペースは、現在は利用できないので駐車しないように気をつけよう。
またお店から徒歩3分(170m)にある嘉右衛門町の無料駐車場(小平町3-2)も利用可能(18台駐車可)。
中華そば とちの葉のメニュー
中華そば とちの葉のメニューはこんな感じ。
※2024年5月25日時点
『本日のごはんもの』はその日によって違うので、何度も訪れる楽しみがある。
中華そば とちの葉の利用方法
入り口左の受付カウンターに立つと小窓からスタッフが受付してくれる。
注文制での利用だ。
手順
通常時
- 小窓で注文して先に会計を済ませる
- 案内されたら奥の席から座る
- 食後はそのまま撤収
満席時
- カウンターにて「氏名」「人数」を記帳・注文を決めておく
・必ず全員揃ってから記入
・名前を呼ばれるまで声の届く範囲で待機 - 呼び出しされたら注文と支払いを済ませる
・不在の場合は後の人が先に案内される - 案内されたら奥の席から座る
・不在の場合は後の人が先に案内される - 食後はそのまま撤収
※手順は状況による
中華そば とちの葉行ってみた
訪問したのは2024年5月24日。
先客は7名、奇跡的に1席空きがありオーダーと支払いを済ませると席に案内される。
この後ちょっとして何組か来店があったので運が良かった。
今回チョイスしたのは、熟成醤油そばの特製別皿付と本日のごはんもの。
熟成醤油そば 特製別皿付
熟成醤油そばは、熟成された濃厚な色味のスープが素材のビジュアルを引き立てる。
麺線整い、表面に浮かぶ鶏油が輝く。
トッピングは、鶏チャーシュー、炙り鶏、レアチャーシューとさらにその上に添えられるのは味変アイテムの七味で和えたなめ茸、穂先メンマ、丼面を引き立てる飾り切りされたネギ。
特製別皿は、レアチャーシュー、炙りバラチャーシュー、味玉、ネギの盛り合わせ。
お好みのタイミングでラーメンに加えるもよし、そのまま食べるもよし。
まずはスープからひとくち。
純鶏スープに熟成醤油を加えたスープは表面に鶏油がたっぷりと浮かぶ。
口に含むと芳醇で香ばしい醤油の香りが鼻腔を抜ける。
コク深く濃厚な鶏の旨み感じ、甘い余韻が広がる。
醤油の風味が鶏の旨みを引き立てる。
鶏油の濃厚なコクと旨みも相まって、甘みの余韻もより一層きわだつ。
麺は細麺ストレート。
もっちりしつつ芯はプリパツとした食感で、噛むほどに小麦の香り感じる。
スープの絡みもよく、啜るたびに芳醇な香りが広がる。
鶏油のなめらかな口当たりもあって、喉越し感も心地よい。
鶏チャーシューは、しっとりなめらかな口当たり。
醤油の香ばしさがよいエッセンスにきいていて旨みも増す。
炙り鶏はジューシーで香ばしく、口に含むと旨みが溢れる。
箸休めに味玉を食べてみよう。
黄身とろりと濃厚で、程よい塩気が甘みを引き立てる。
熟成醤油そば 特製仕様
デフォルトを堪能したら別皿トッピングを加えてセカンドステージに突入だ。
レアチャーシューは、シルキーな口当たりで噛むほどに上質な旨みが広がる。
このままでも旨いが、スープに浸すと脂が溶けてより一層シルキーな口当たりに。
炙りバラチャーシューはジューシーで芳ばしく、スープに浸すと風味溶け出し深み増す。
今度はなめ茸を加えて食べてみよう。
なめ茸の旨みや甘みが加わることで、一気にスープの和が引き立つ。
スープの味わいがガラリと変わるので、お好みのタイミングで加えるといいだろう。
本日のとちぎ和牛ごはん
本日のごはんものは、「ソトモモ」のローストビーフ〜卵黄とステーキソースかけ〜。
とちぎ和牛の「ソトモモ」の部位を使用したローストビーフに卵黄、ステーキソース、飾りネギが添えられている。
さっそく卵を割り、ローストビーフに絡めて食べてみよう。
しっとり柔らかな口当たりで、噛むほどにクセのない上質な旨みが広がる。
濃厚な卵黄コク深く、甘みが肉の旨みをより一層きわだてる。
おろし玉ねぎの甘みと醤油のコクきいたステーキソースが肉のポテンシャルを引き上げる。
ネギのピリッとした辛味のアクセントもいい。
満腹ごちそうさま。
最後に
栃木県栃木市嘉右衛門町にある、中華そば とちの葉に行ってみた。
2023年9月ぶり4度目の訪問だ。
ビジュアルもさることながら、純鶏ベースのスープが上質で麒麟児イズム感じる一杯を栃木県にいながらにして堪能できる。
これまでのスタイルと違った、店主の所作を眺めながら待つことのできる劇場型スタイルもいい。
栃木市に訪れた際には是非一度立ち寄ってみてほしいおすすめのお店だ。